【気胸】たまに聞くけど詳しく知らない気胸ってなに?底辺PTが調べました。

呼吸器

底辺理学療法士のトリぞーです。

 

担当の利用者が気胸になったのですが

 

うまく説明出来ないので

 

勉強してみました。

 

 

気胸とは

 

 

気胸とは何らかの原因で

 

肺に穴が開いてしまい

 

そこから肺の外側の胸腔内に空気が漏れ

 

肺がしぼんだ状態を言います。

 

気胸は外傷性気胸自然気胸に分けられます。

 

 

外傷性気胸とは

 

交通事故や高所からの転落などにより

 

折れた肋骨が肺に刺さることが原因となります。

 

 

自然気胸はさらに2つに分けられ

 

肺気腫、塵肺、間質性肺炎などの

 

肺疾患による気胸を続発性自然気胸

 

肺疾患は関係なく

 

肺の表面にできた嚢胞(ブラ・ブレブ)

 

破裂する気胸を原発性自然気胸と言います。

 

 

また女性には、生理の際に発症する

 

月経随伴性気胸といった

 

特殊な気胸もあります。

 

気胸では胸腔の内圧が上がり

 

息を吸っても肺が広がらず

 

呼吸がうまく出来ません。

 

肺表面の穴からの空気の漏れが

 

ある程度の量になると漏れは止まることが多いですが

 

時に空気が漏れ続けることがあり

 

胸腔の空気がどんどん増えて

 

心臓や肺を圧迫し重篤になります。

 

これを緊張性気胸と言います。

 

緊張性気胸では高度の呼吸困難や

 

チアノーゼ、ショックなどの重篤な症状を示します。

 

X線写真やCTで、胸部の胸腔内に空気があることを

 

見つければ診断できます。

 

 

 

嚢胞(ブラ・ブレブ)

 

 

嚢胞(ブラ・ブレブ)とは

 

肺表面の一部が泡や風船のように

 

膨れる症状を言います。

 

肺尖部によくみられ

 

15〜25歳くらいの長身で

 

痩せた男性にできやすいと言われます。

 

 

 

 

重症度分類

 

 

気胸は胸部のレントゲンによって認められる

 

肺のしぼみ具合なおdの基準で以下のように分類されます。

 

 

軽度(Ⅰ度)肺の頂部が鎖骨より上にあり、少し肺がしぼんでいる状態
中等度(Ⅱ度)肺の頂部が鎖骨より下にある状態
高度(Ⅲ度)肺が半分以下にしぼんでいる状態

 

 

Ⅰ度:外来通院が可能で、数日間の安静で良くなることがある。

Ⅱ度:入院し、チューブを胸腔に差し込み、空気を体外へ排出する
   胸腔ドレナージによる持続脱気療法が必要

Ⅲ度:入院し、胸腔ドレナージによる持続脱気療法が必要

 

 

治療方針

 

 

気胸は重症度に応じて

 

治療方針が異なります。

 

 

軽度気胸(Ⅰ度)

 

軽度気胸で症状がなければ安静にします。

 

外来で胸部レントゲン検査を適時行います。

 

胸に針を刺し、胸腔内の空気を無理に出すと

 

肺が膨らむことで閉じていた肺の穴が

 

再開通する可能性があります。

 

軽度気胸で肺の穴に再開通がなければ

 

漏れた空気は自然に血液に溶けて消失し

 

1〜3週間で元に戻ります。

 

軽度気胸でも痛みや呼吸困難の症状があれば

 

入院することもあります。

 

 

 

中等度(Ⅱ度)・高度(Ⅲ度)

 

中等度や高度の気胸は入院し、胸腔ドレナージを行います。

 

胸部に局所麻酔を行い、ドレーンを挿入し

 

そのチューブを箱(チェストドレーンバック)に連結し

 

溜まっている空気や新たに漏れた空気を外に排出します。

 

ドレーンバッグは外から空気が逆流しないようになっており

 

胸部にドレーンが入っていてもドレーンバッグを持って

 

トイレに行ったり歩いたりすることは可能です。

 

肺が膨らみ、ドレーンからの空気漏れがなくなったら

 

ドレーンを抜去し、肺の膨らみが良好なら退院となります。

 

 

 

緊張性気胸

 

緊張性気胸は生命に危険のある状況です。

 

高度(Ⅲ度)気胸で、さらに肺から空気が漏れ続けると

 

胸腔内が陽圧になります。

 

これにより、肺に血液が戻る経路の

 

肺静脈を圧迫し

 

心臓に血液が戻りません。

 

心臓に血液が戻らないと、心臓が収縮しても

 

血液を体に送ることが出来ません。

 

すると血圧が低下しショックを起こすので

 

生命の危険があります。

 

緊張性気胸を起こしたら

 

緊急で胸腔内の空気を外に出して

 

陽圧を解除することが重要です。

 

つまり早急に胸腔ドレナージが必要です。

 

一刻を争うような状況では

 

胸部に注射針を刺すことにより

 

まず陽圧の解除を行います。

 

肺が膨らみ、ドレーンからの空気漏れがなくなったら

 

ドレーンを抜去します。

 

ドレーンの抜去後、肺の膨らみが良好なら退院です。

 

 

 

手術

 

 

気胸の問題点は

 

再発をすることです。

 

手術の目的は気胸の原因である

 

ブラを切除することです。

 

手術には胸腔鏡下手術といって

 

穴を開けて行う手術が主です。

 

以前は開胸手術でしたので

 

初回で手術はあまり選択されませんでした。

 

胸腔鏡下手術が発達し、手術の適応する症例が

 

以前より多くなっています。

 

しかし、開胸手術と比較して

 

開胸手術の方が

 

気胸の再発率が高いというデータがあります。

 

 

手術の必要性

 

上記にもありますが

 

気胸の問題点はある日突然再発を起こすことです。

 

若い方に多い病気なので

 

再発を起こさないようにする治療として

 

以下のような状況では手術の選択肢があります。

 

・気胸に対する胸腔ドレナージを行なっても空気の漏れが止まらない

・気胸の再発

・左右両側の気胸

 

これらの状況の場合は

 

手術を行うことが多いです。

 

 

手術方法

 

気胸の手術は胸腔鏡下手術を選択することが多いです。

 

その際は全身麻酔を行います。

 

胸に2cmほどの切開を3ヶ所行い

 

カメラ(胸腔鏡)、肺を持つ道具、肺を切る道具を挿入します。

 

肺の病変部を切除して

 

手術後の液体や空気を外に出すように

 

胸腔ドレナージを行い

 

手術を終了します。

 

現在は胸腔鏡下手術に加え

 

胸膜被覆術を加えており

 

再発率は低下しております。

 

 

胸膜癒着術

 

 

肺機能が著しく悪く

 

心臓が悪いなどの体力的に

 

手術ができない方に対しては

 

手術は行いません。

 

また、肺全体に病変のある方も手術が行えません。

 

この場合、胸に入った管から薬を入れて

 

肺を周囲と癒着させて

 

気胸を起こさないようにします。

 

この方法は手術と比較して

 

効果が不確実とされています。

 

 

おわりに

 

以上が気胸のあれこれとなります。

 

また新しいことを勉強したら

 

更新したいと思います!!