【通所介護】個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱの内容や算定条件を紹介します!!

介護保険

底辺理学療法士のトリぞーです。

 

私が働いている職場はデイサービスです。

 

でも、一般的なデイサービスとは異なり

 

リハビリをがっつり行う、リハビリ特化型のデイサービスです。

 

今回は介護報酬の中で私に最も関わりのある

 

個別機能訓練加算を勉強したいと思います。

 

 

介護報酬

 

 

個別機能訓練加算の前にさらっと介護報酬を紹介します。

 

介護報酬とは事業者が利用者に各種介護サービスを提供した場合に

 

その対価として事業者に支払われる報酬のことです。

 

介護報酬はサービスごとに厚生労働大臣が定める基準により決められています。

 

具体的には私が1人の利用者に対してリハビリを行います。

 

仮にリハビリ1回で1000円とします。

 

利用者は1割負担方が多いので私(事業者)に100円支払います。

 

残りの900円は介護保険(市町村)から私(事業者)に支払われます。

 

 

介護保険とは40歳以上の方が支払っているお金なので

 

介護報酬を受けるにはしっかりとした基準を満たさなければなりません。

 

 

 

個別機能訓練加算

 

 

個別機能訓練加算とは

 

機能訓練指導員が計画に基づき、計画的に行なった機能訓練について算定されます。

 

機能訓練指導員とは具体的に

 

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、柔道整復師、

 

あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師です。

 

 

この中ではり師ときゅう師については

 

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師

 

柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師の資格を持っている方が

 

機能訓練指導員として配置している事業所で

 

6ヶ月以上、機能訓練指導の仕事を経験した人に限ります。

 

 

理学療法士等の資格を持った指導員が利用者に対して

 

計画に沿ってリハビリを行うと支払われる報酬が

 

個別機能訓練加算です。

 

個別機能訓練加算には

 

個別機能訓練加算Ⅰ個別機能訓練加算Ⅱ2種類あります。

 

 

個別機能訓練加算Ⅰ

 

個別機能訓練加算Ⅰとは立つ、歩く、座るといった日常活動を行う際に

 

必要な関節可動域筋力を維持・向上させることを目的とした訓練を行なった際に

 

事業所に支払われる報酬です。

 

報酬は46単位/日です。

 

単位はあとで説明します。

 

訓練内容としては関節可動域訓練や筋力訓練の他に

 

咀嚼・嚥下訓練パーキンソン体操なども個別機能訓練Ⅰに含まれるそうです。

 

また、訓練内容には機能訓練指導員が

 

徒手療法をしなくてはいけないとの条件は入っていないため

 

肩関節可動域訓練としてプーリーを行なったり

 

膝関節可動域訓練として自転車を漕いだりすることも可能です。

 

しかし、この加算を算定するには条件をクリアしなければいけません。

 

 

算定条件

 

通所介護(デイサービス)を行う時間帯を通じて

 

専ら機能訓練指導員の職務に従事する、常勤の理学療法士等を

 

1名以上配置していること。

 

私の職場の場合、通所介護を行う時間帯は3時間なので

 

この時間帯は1名以上は常勤の機能訓練指導員を配置しなければいけません。

 

非常勤だとアウトです。

 

しかし、常勤の機能訓練指導員が配置していると

 

機能訓練指導員の指導の下、他のスタッフが訓練を行うことができます。

 

 

また、訓練内容は複数の種類を準備し

 

個別機能訓練計画書に記載しなければなりません。

 

関節可動域訓練だけとか、筋力訓練だけとかはダメです。

 

しかし、複数準備しないといけませんが

 

必ず全ての訓練を行わなければならないという訳ではありません。

 

当日の利用者の体調や、やる気に合わせて選択して行うことができます。

 

また、厳密には訓練内容を選択するのは利用者であり

 

スタッフはその援助をすることになっています。

 

さらに、個別機能訓練加算Ⅰは人数の条件はなく

 

何人かのグループで訓練を行うことができます。

 

 

個別機能訓練計画書を作成する際は注意が必要です。

 

個別機能訓練計画書は機能訓練指導員だけで作成してはいけません。

 

必ず介護士や相談員と共同して作成します。

 

なので、計画書に介護士や相談員の名前を記載して記録を残します。

 

当たり前ですが、計画書に記載されている介護士が

 

作成日に休んでいるとアウトです。ありえない事ですが。

 

そしてこの計画書に沿って訓練を行い、その訓練内容の記録を残さないといけません。

 

 

 

計画書は3ヶ月に1回以上、見直す必要があります。

 

その際、事前に機能訓練指導員等が利用者の家を訪問しなければなりません。

 

この居宅訪問も3ヶ月に1回以上行います。

 

流れとしては、4月が初回利用の利用者の場合

 

通常3ヶ月後の7月に計画書の見直しが必要です。

 

なので6月中までには1回以上、居宅訪問を行います。

 

そして、7月の初回利用日までに計画書を作成し

 

初回利用時の個別機能訓練加算Ⅰを行う前に

 

訓練内容等を利用者、またはその家族に説明し

 

その日の日付と署名を頂きます。

 

署名を頂いた計画書には、説明したスタッフの名前と居宅訪問日も記載します。

 

 

 

個別機能訓練加算Ⅱ

 

個別機能訓練加算ⅡとはADLやIADL屋外歩行社会参加に必要な能力の

 

維持・改善を目的とした訓練を行なった際に

 

事業所に支払われる報酬です。

 

 

具体的な訓練内容として、利用者の目標に入浴があるとします。

 

入浴するためには浴槽をまたぐ必要があります。

 

なので訓練としては、浴槽の高さを想定した高さの物を実際にまたぐ練習をします。

 

これが個別機能訓練加算Ⅱの訓練内容です。

 

この場合、浴槽をまたぐために股関節の可動域を向上させる訓練は

 

個別機能訓練加算Ⅰとなるので

 

個別機能訓練加算Ⅱを算定することは出来ません。

 

個別機能訓練加算Ⅱとは実際の生活場面を想定した訓練が必要です。

 

他の例としては、利用者の目標がコンサートに行くことだとします。

 

コンサートに行く方法として公共交通機関を利用する場合

 

自宅から最寄りの駅まで歩かなくてはなりません。

 

また、駅に行ってもホームに行くために階段を登る必要があります。

 

さらに切符を買うために金銭管理も必要です。

 

訓練内容としては駅までの距離を想定した屋外歩行

 

駅の段差を想定した階段昇降や段差昇降

 

財布からお金を出す動作などになります。

 

以上の訓練を行なった場合、報酬は56単位/日です。

 

個別機能訓練加算Ⅰと比較して少し報酬が高くなりますが

 

訓練内容もより実践的になります。

 

 

算定条件

 

こちらも専ら機能訓練指導員の職務に従事する理学療法士等を

 

1名以上配置します。

 

しかし、非常勤でも可です。

 

個別機能訓練計画書や居宅訪問は、個別機能訓練加算Ⅰと同様な条件が必要となります。

 

しかし、個別機能訓練加算Ⅰと異なり

 

訓練は機能訓練指導員が直接行う必要があります。

 

訓練内容は複数という条件はありません。

 

ですが経験上、訓練が1種類だけってことはないですね。

 

リハビリする以上、能力の向上は必要ですが

 

個別機能訓練加算Ⅱでは残存機能を活かして、能力の維持が重要とされています。

 

それにより、可能な限り自立して暮らし続けることが目的です。

 

 

個別機能訓練加算Ⅱの目標は段階的に設定し

 

可能な限り具体的で、分かりやすい目標としなければなりません。

 

例えばコンサートに行くことが目標である場合

 

家から最寄りの駅まで500mあるとします。

 

しかし、利用者は連続して200mしか歩く体力がありません。

 

ここでいきなり500m歩く!と目標を立てても

 

利用者にとっては辛いかもしれません。

 

なのでまずは短期目標として半分の250mに設定します。

 

そして次回の計画書の更新の際に、その目標がクリア出来ているなら

 

次の短期目標として300mと段階的に目標を設定します。

 

可能な限り具体的とは、この場合250mなどの数値がいいと思います。

 

階段であると10段、浴槽のまたぎの場合は40cmなどです。

 

 

個別機能訓練加算Ⅱでは訓練を同時に行える利用者の人数が

 

5人程度以下の小集団と決められています。

 

なので、屋外歩行訓練が訓練内容の利用者が複数いる場合

 

5人までは同時に行うことが出来ます。

 

でも転倒などのリスクがあるので、実際は2〜3人が限界ですね。

 

訓練時間ですが、恐らく厳密には指定されていませんが

 

『訓練内容の実施に必要な1回あたりの訓練時間を考慮し適切に設定すること』

 

との条件はあります。

 

極端に言うと、1km歩く訓練なのに

 

訓練時間が1分だとアウトですね。

 

また、階段昇降が訓練内容の場合

 

1分で階段は登れそうですが

 

個別機能訓練加算Ⅱの条件に

 

『実践的かつ反復的な訓練とする』

 

とあるので階段昇降も1回ではアウトです。

 

経験上、訓練内容にもよりますが

 

10〜20分くらいは必要かと思います。

 

個別機能訓練加算Ⅱは条件が増えるため

 

記録にも訓練内容、訓練時間が必要です。

 

また訓練をした時刻が、6人以上同じだとアウトです。

 

しかし、利用日に毎回行う必要はありません。

 

条件では『週1回以上行うこと』とありますので

 

週3日利用している利用者の場合、その内1日だけ行えば条件クリアです。

 

 

個別機能訓練加算Ⅱを行う機能訓練指導員は看護師でもいいのですが

 

看護師が個別機能訓練加算Ⅱを指導している場合

 

看護師として人員基準を満たすことが出来ません。

 

また、管理者と機能訓練指導員を兼務していると算定は出来ません。

 

 

その他に、個別機能訓練加算Ⅰを行なっている利用者でも

 

同じ日に個別機能訓練加算Ⅱを行うことが出来ますが

 

個別機能訓練加算Ⅰに係る機能訓練指導員は

 

個別機能訓練加算Ⅱに係る機能訓練指導員として従事することが出来ません。

 

なので、別に個別機能訓練加算Ⅱに従事する機能訓練指導員を配置する必要があります。

 

 

単位

 

 

単位について簡単に説明します。

 

結論から言うと

 

大体1単位は10円です。

 

なので、個別機能訓練加算Ⅰは46単位なので

 

460円。

 

個別機能訓練加算Ⅱは56単位なので

 

560円となります。

 

個別機能訓練加算ⅠとⅡを行なっている利用者は

 

1日に合計1,020円の料金が発生し

 

1割負担だと利用者は102円支払い

 

事業所は残りの9割である、918円が介護保険より報酬として支払われます。

 

ではなんで最初から円を使うのではなく、単位を使っているのかと言うと

 

地域で収入に差があるからです。

 

 

 

ざっくり言うと、東京に住んでいる人は地方の田舎に住んている人と比べ

 

収入が多いです。(ざっくりですよ)

 

収入が違うのに、利用料が同じだと不公平!

 

となるので、地域によって1単位の金額が微妙に変わります。

 

 

東京23区内に住んでいる人は

 

1単位は11,1円

 

地方の田舎だと1単位は10円となります。

 

なので、東京で個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱを行うと

 

1,132円

 

地方の田舎だと1,020円のままなので

 

東京在住と地方田舎在住だと同じ個別機能訓練でも

 

112円の差額が生じます。

 

 

 

おわりに

 

今回はデイサービスで算定を行うことができる

 

個別機能訓練加算を紹介しました。

 

この訓練を行なった際は、必ず個別機能訓練の内容によって

 

実施時間、訓練内容、担当者等を記録し

 

利用者ごとに保管され、常に事業所の個別機能訓練の従事者により

 

閲覧が可能であるようにしないといけません。

 

算定条件は色々ありますが、利用者のより良い生活のために

 

適正に訓練を行い、しっかりと報酬を得て

 

事業が継続できるようにしないといけませんね。