【骨折治癒】小指が折れたのでデイサービスを1ヶ月休み!骨折の治癒過程とは?

整形外科

底辺理学療法士のトリぞーです。

 

担当しているご利用者が

 

手の小指を折ったとのことで

 

1ヶ月デイサービスを休むことになりました。

 

その時

 

小指が折れたからって1ヶ月も休まなくても

 

と思いましたが

 

なら骨折を説明して

 

と言われても、ぼんやりなので

 

しっかり勉強したいと思います。

 

 

 

骨折とは

 

 

そもそも骨折ってなに?

 

と聞いてくる人はいないと思いますが

 

骨折にももちろん定義があります。

 

 

『骨折とは直達外力や介逹外力により、変形・破壊を起こす外傷であり、連続性が断たれた状態』

 

 

とあります。

 

似た内容に、骨挫傷があります。

 

骨挫傷とは骨が強い衝撃を受け

 

連続性は保ちつつ

 

内部の組織が損傷し

 

出血する状態です。

 

骨折と骨挫傷の違いは

 

連続性があるか、ないかの違いです。

 

早くも少し脱線です…

 

 

 

骨折治癒

 

 

事故などにより骨折した場合は

 

一定の期間で仮骨が生じます。

 

その後、骨改変により

 

元の骨の形態まで修復されます。

 

骨の癒合には

 

一次骨癒合と二次骨癒合があります。

 

一次骨癒合とは

 

強固な内固定や創外固定などを施した場合

 

仮骨を形成せず

 

接触した骨どうしが

 

ハバース管による生理的骨改変により

 

骨形成が生じ、癒合が完成します。

 

 

二次骨癒合とは

 

仮骨形成を伴い修復されます。

 

 

一般的に骨治癒過程は

 

炎症期修復期改変期

 

ステージ分類されます。

 

 

 

炎症期

 

 

骨折直後には

 

破綻した骨髄、骨皮質、骨膜

 

周辺軟部組織に存在する

 

血管からの出血が生じます。

 

骨折部位は低酸素状態となり

 

アシドーシスとなります。

 

すると、骨折端は壊死します。

 

出血により血腫が形成され

 

壊死組織から放出される

 

炎症性サイトカイニンの作用により

 

好中球、マクロファージ、線維芽細胞が遊走し

 

凝血塊を形成されます。

 

 

次に壊死組織の吸収と共に

 

骨髄内や骨膜周辺の軟部組織から

 

新しく毛細血管が作られます。

 

これらが炎症期とされ

 

骨折直後から数日の期間に当たります。

 

 

修復期

 

 

骨折部に新しく形成された細胞が

 

軟骨細胞骨芽細胞となります。

 

これらの変化には

 

骨膜、骨髄内、周辺筋肉に発現する

 

骨形成タンパク質(BMP)の関与が考えられます。

 

骨折部周辺の骨膜は

 

増殖・肥厚し、膜性骨化が生じます。

 

 

軟骨形成の方は

 

骨折部の血腫内や軟部組織に生じ

 

軟骨内骨化により

 

徐々に骨に置き換わっていきます。

 

 

これらの骨形成・軟骨形成は

 

骨折部を橋渡しするように連続していき

 

仮骨となります。

 

仮骨が形成されると

 

骨折部は安定し、連続性を得ます。

 

初期の仮骨は軟性仮骨と呼び

 

弱い線維性骨ですが

 

骨折後、6〜8週で

 

骨化が進み、硬性仮骨となります。

 

 

 

改変期

 

 

形成さらた仮骨が

 

再造形(リモデリング)により

 

骨に置き換わる時期です。

 

破骨細胞による骨吸収

 

骨芽細胞による骨形成を繰り返し

 

皮質骨と骨髄腔が作られていきます。

 

仮骨の現象と共に次第に強度が増し

 

骨へと復元されます。

 

骨への復元完了には数ヶ月〜数年要します。

 

また、小児では解剖学的に正常な形態に

 

自然矯正(Wolffの法則)されますが

 

成人に自然矯正は起こりにくいです。

 

 

 

 

骨癒合日数

 

 

骨癒合の期間は以下の通りです。

 

中手骨:2週

肋骨:3週

鎖骨:4週

上腕骨:5週

上腕骨体部:6週

脛骨・上腕骨頸部:7週

下腿骨:8週

大腿骨:8週

大腿骨頸部12週

 

 

小児ではさらに

 

20〜30%早く癒合し

 

高齢者は延長傾向にあります。

 

疲労骨折では患部への

 

ストレスを回避することで

 

治療過程は急速に進みます。

 

骨粗鬆症を合併していると

 

治癒に半年以上も要する場合もあります。

 

また、骨腫瘍や放射線治療後においては

 

骨癒合しないこともあります。

 

 

 

骨癒合の判断

 

 

骨癒合の判断は

 

動揺の有無、腫脹の有無

 

局所性の圧痛や仮骨の形成状況によって

 

医師が総合的に判定します。

 

仮骨の大きさは正常範囲でも

 

相当な変動があり

 

骨膜下骨折や骨膜の損傷の少ない骨折の場合には

 

仮骨が少ないですが

 

転移の大きいものは

 

仮骨は非常に大きいことがあります。

 

仮骨は量より質が重要であり

 

異常発生する仮骨の多くは

 

不良仮骨のため

 

骨癒合の判断は慎重に行われます。

 

 

 

指の骨折

 

 

今回は担当のご利用者が

 

小指を骨折したとのことで

 

骨折の治癒過程を勉強しました。

 

では実際の指の骨折とは

 

どうなるのか。

 

 

指の骨折は

 

転位のない安定型

 

側副靱帯や腱付着部の剥離骨折

 

関節内骨折などの

 

不安定型に分けられます。

 

治療としては鋼線固定か

 

シーネ固定されることが多いです。

 

シーネ固定中は浮腫対策としての

 

挙上指導と動かせる指の

 

自動運動を指導します。

 

運動時の疼痛が軽減すると

 

患指以外のピンチ動作を練習します。

 

シーネ固定が解除されると

 

幹部の自動運動を行います。

 

指節関節の運動は

 

近位側をしっかりと固定して

 

単関節の運動となるように行います。

 

拘縮が存在する場合は

 

指用の装具を使用し

 

日中は持続的な矯正運動と

 

抵抗運動を繰り返し行います。

 

 

 

おわりに

 

今回は骨癒合と

 

指の骨折について勉強しました。

 

さらに参考資料や文献を読み

 

知識を深めていきたいと思います。

 

 

参考資料

 

理学療法ハンドブック 第3巻 疾患別・理学療法基本プログラム

標準整形外科学