・マヌカハニーとハチミツの違いは抗菌活性成分!
・ニセ物のマヌカハニーがある?
・学術的に効果はハッキリしない。
こんにちは、底辺理学療法士です。
潰瘍性大腸炎に効果がある食品として本にのっていたマヌカハニー。
そのマヌカハニーの特徴が日本家政学会誌に掲載されていました。
マヌカハニーって聞いたことあるけど、一般的なハチミツとどう違うの?
と思っている方は、ぜひご覧ください!
・マヌカハニーの特徴とその機能性 日本家政学会誌(2019)
マヌカハニーとは?
マヌカハニーとはニュージーランドに植生するマヌカからできるハチミツで、
西洋ミツバチがマヌカの花ミツを巣に持ち帰ることで作られます。
ニュージランドには1800年頃から西洋からの移民と一緒に、西洋ミツバチや養蜂技術が持ち込まれました。
その後、1980年代にビーター・モラン博士がマヌカハニーに高い抗菌活性(※)があること発見し、
現在ではセレブやアスリートにも好まれる、スーパーフードの1つとなっています。
※抗菌:菌の増殖を抑えること
ハチミツとの違いは?
マヌカハニーと一般的なハチミツの違いは、抗菌活性の成分にあります。
一般的なハチミツにも抗菌活性はあるが、
その成分はグルコースオキシダーゼにより産出された、過酸化水素。
一方、マヌカハニーの抗菌活性の成分はメチルグリオキサールです。
メチルグリオキサールは攻撃性が強く、一般的なハチミツよりも優れた抗菌機能があるといえます。
ニセ物のマヌカハニー
マヌカハニーは一般的なハチミツよりも高い価格で販売されています。
そんな中、2013年にニュージランドでの生産量をはるかに超えたマヌカハニーが世界で販売されていることが報道されました。
同年には香港でシロップが混ぜられたマヌカハニーも見つかっています。
マヌカハニーの特徴であるメチルグリオキサールは安価で入手可能な物質。
そのため、一般的なハチミツに人工的にメチルグリオキサールを加えることで、
抗菌性が高いハチミツを作り出すことが可能なのです。
しかし、人工的に作られたニセ物のマヌカハニーは天然のマヌカハニーに比べ品質が劣るものとなります。
本物のマヌカハニーの基準
かさ増しされたマヌカハニーやニセ物の出現により、マヌカハニーとして認証される基準が設けられています。
2012年にマヌカハニーにしか見つからない成分として、レプトスペリンが発見されました。
ニュージランドの70%以上のハチミツ企業が加盟しているUMF協会は、
レプトスペリンが100mg/kg以上含まれているハチミツをマヌカハニーとして認証しています。
また、ニュージランド政府機関は4つの含有成分とDNA検査を合格したもののみをマヌカハニーと定義しています。
マヌカハニーを購入するさいはラベルをよく見たり、協会マークの確認を忘れないように!
マヌカハニーの効果
高い抗菌活性をもつマヌカハニーは、海外では創傷治癒ガーゼやジェルの成分として用いられており、
外部からの感染を予防しつつ、治癒を早める作用が期待されています。
また、胃ガンの原因菌とされるピロリ菌に対する抗菌作用も期待されています。
しかし、あくまでも期待レベルであることを忘れてはいけません。
実際にピロリ菌をやっつけるという言葉がネット等で見られますが、学術的にハッキリしていない。
メチルグリオキサールはピロリ菌を減弱させるという報告もあるが、
一方では生体レベルでは効果が認められないとの学術報告もあります。
また、動物に対してマヌカハニー投与による抗ガン活性が報告されていますが、
ヒトでも抗ガン活性があるのかは、今後の検証が必要です。
まとめ
今回はマヌカハニーと一般的なハチミツとの違いを紹介しました。
・マヌカハニーとハチミツの違いはメチルグリオキサール。
・メチルグリオキサールには高い抗菌活性がある。
・ニセ物のマヌカハニーに注意!
マヌカハニーの効果は学術的にはハッキリしていないだけで、まったく効果がないこともないと思います。
適当な言葉じゃないですが、火のない所に煙は立たないように、効果があるから注目を集めているんですね。
大切なことはどんな食品でも効果がある人もいれば、効果がない人もいるってこと。
まずは試す。
効果が出れば続ける、効果がなければ止める。
マヌカハニーの場合は高価なので、特にこれといった症状がなければ試さなくてもいいかなと思います。