【黄疸】ビリルビンの分類による診断と疾患を紹介!

底辺理学療法士のトリぞーです。

職場の入所者の方が体調が悪くなりました。

目を見ると少し白目が黄色い気がする

 

その後に肩や他の場所も黄色くなったため、黄疸という言葉を聞きました。

もちろん聞いたことありますよ、黄疸。

しかし、毎度のことうまく説明できません。

 

なので今回は黄疸について勉強したいと思います。

 

黄疸とは

 

黄疸は血清中のビリルビン値が増加し皮膚、粘膜、その他の組織が黄色になる状態を言います

ビリルビンとは赤血球の中に含まれる黄色の色素です。

 

臨床的には血清ビリルビン値が2mg/dl以上になると、皮膚や粘膜の黄疸を確認することが出来ると言われています。

ビリルビンの基準値は0.2〜1.2mg/dlです。

 

黄疸症状は場合によっては命取りになることがあるため、黄疸は体の黄色(注意)信号となります

 

黄疸とは別に皮膚が黄色になる症状に高カロチン血症というものがあります。

これはミカン、カボチャ、人参などの食べ過ぎによるもので、主として手掌や足底が黄色くなります。

しかし、粘膜は黄色になることがありません

 

その他にサントニン、ピクリン酸などの薬剤による黄染、貧血、尿毒症、粘液水腫などの疾患により皮膚が黄色くなることがあります。

 

 

黄疸の分類

 

黄疸は大きく分けて非抱合型ビリルビン上昇によるものと、抱合型ビリルビン上昇によるものがあります。

 

1. 非抱合型(間接)ビリルビン上昇

非抱合型ビリルビンは古くなった赤血球から放出されます。

全体のビリルビンの80〜85%は非抱合型ビリルビンです

 

非抱合型ビリルビンが上昇すると以下の黄疸が見られます。

溶血性黄疸

肝細胞性黄疸

体質性黄疸

 

 

2. 抱合型(直接)ビリルビン

抱合型ビリルビンはビリルビンの15〜20%です。

抱合型ビリルビンは非抱合型ビリルビンが肝細胞へ到達し、肝細胞内で担体蛋白(リガンヂン)によってマイクロゾームへ移送されます

ここで抱合型ビリルビンとなり、胆毛細管へ排出されます。

 

抱合型ビリルビンが上昇すると以下の黄疸が見られます。

胆汁の流れが阻害される胆汁鬱滞

肝実質細胞障害による肝細胞性黄疸

体質性黄疸

 

胆毛細管に排出された抱合型ビリルビンはそのまま便と一緒に体外に排出されますが、一部は再び腸管から吸収され、肝臓に戻ります

肝臓に戻ったビリルビン(ウロビリノーゲン)の一部は腎臓を経て尿に排出されます。

なので、高ビリルビン血症を起こすとビリルビン尿が見られます。

 

 

黄疸の診断

 

黄疸はその起こり方が原因によって異なります。

特に大切なことは内科で治せるの黄疸か、外科的手術が必要な黄疸なのかを早期に鑑別することです

 

黄疸の鑑別に役立つものとして超音波検査があり、無侵襲に肝内胆管の拡張をチェックすることができます。

黄疸の症状がある場合、超音波検査を行い、肝内胆管に拡張が見られない場合は内科的に治せる黄疸となります。

肝内胆管に拡張が見られる場合は外科的な黄疸となります。

 

肝内胆管の拡張が軽度の場合は内視鏡的逆行性膵胆管造営(ERCP)を、拡張が高度の場合は経皮経肝胆管ドレナージ(PTCD)を行います。

さらにCTや血管造影、シンチグラフィーなどを総合して手術適応を決定します。

 

非抱合ビリルビンの増加する黄疸

→ 溶血性:溶血性黄疸
      or
 非溶血性:Crigler-Najjar病、Gilbert病

 

非抱合・抱合ビリルビンの増加する黄疸

→肝細胞性:急性肝炎、肝硬変
      ※GOT、GPT著明上昇

 

抱合ビリルビンの増加する黄疸

→非閉塞性胆汁鬱滞:原発性胆汁性肝硬変
    or     ※ALP、γ-GTP著明上昇

  閉塞性胆汁鬱滞:総胆管結石症、膵頭部癌
          ※ALP、γ-GTP著明上昇

 

 

閉塞性黄疸

 

黄疸のうち胆管の通過障害によって起こるものに閉塞性黄疸があります。

閉塞性黄疸とは主として肝内外の主要な胆管分枝が胆石や腫瘍などの原因により閉塞し、胆管内圧が上昇し、肝細胞から胆汁の流出の結果、黄疸が起こります

閉塞が強度で血中ビリルビンが増加すると皮膚や粘膜のみでなく、様々な臓器に障害が起きます。

このような場合は早期に外科的処置を行わなければなりません。

 

閉塞性黄疸を起こす疾患は以下です。

急性胆嚢炎

膵炎

胆管癌、胆嚢癌、十二指腸癌

膵癌

先天性胆道閉鎖症

 

閉塞性黄疸と鑑別が必要なものに肝細胞性黄疸のうち肝内胆汁鬱滞があります。

代表的なものに原発性胆汁性肝硬変、薬剤性胆汁鬱滞があります。

 

参考資料

・肝疾患を診たら 2. 黄疸-黄疸は肝障害への危険なオウダン歩道-